カナデビア株式会社
2025.03.06
「資源循環で新しい道を切り拓く」スマート回収箱とアプリで分別意識促す Vol.4
Webアプリ「しまじろうとSDGsを考える。」と スマート回収箱(5台の回収箱のうち、左側2台)の完成イメージ

未来を担う子どもたちに循環社会を楽しく学んでもらいたい。カナデビアが開発するWebアプリのタイトルが「しまじろうとSDGsを考える。」に決まり、一部は先行公開も始まった。

昨年10月、81年ぶりに社名を変更したカナデビアは、ごみ焼却発電施設を中心に環境分野の売り上げがグループ全体の約7割を占めるなどサステナブルな社会の実現に取り組んできた。Webアプリ開発に当たってきた小倉は、この万博を機に子どもたちにも地球のために「今」できることはなんだろうと考えてもらいたい、そんなメッセージを込めた。

Webアプリには、子どもたちに人気のキャラクター「しまじろう」「みみりん」「とりっぴい」「にゃっきい」らが登場。先行公開されている「おはなし」は、スマート回収箱や資源循環を絵本形式で説明する。また、万博のスタートに合わせて「ARクイズ」や「いいところ探し」のほか、資源の回収量に応じてパズルが完成していく「スマートパズル」などのコンテンツを用意する。

しまじろうたちが「大阪・関西万博で、やってみよう!」と紹介するスマート回収箱もほぼ完成した。大栄環境と大栄環境総研が担当する。シグネチャーゾーンに4台を設置し、フードトラックで提供される食器を回収する。この食器は、生分解性プラスチックで作られており、回収後は生ごみと同様にたい肥化される予定である。また、スマート回収箱内部の天井部に設置されるセンサーで、食器(資源)の量を計測し、設定値を超えると食器収集を促すメールが事業者に送信される。

Webアプリの中でしまじろうたちが「スマート回収箱に入れたお皿は〝ごみ〟ではなくて、地球にとって大切な〝資源〟なんだ」と紹介する場面がある。大栄環境総研の壺内は「きちんと分別してもらって初めてごみが資源となる。それを考えてもらえるきっかけになれば」と期待する。万博の期間中に集まるデータもWebアプリ内で活用していきたいと言う。

カナデビアはブランドコンセプトで「技術の力で、人類と自然の調和に挑む」を掲げ、大栄環境は「未来は、信頼から生まれる。」をサステナビリティーの基本方針とする。アプローチの仕方こそ違うが、ともに循環型社会を支える企業として歩みを進めてきた。多くの人が分別の大切さを知って行動変容につなげてほしい。万博の場で各社の思いが未来を奏でる。

スマート回収箱(左側2台)
(左から)大栄環境総研 取締役 壺内 良太さん、カナデビア 環境事業本部 小倉 舞さん

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