プレスリリース

2023.07.20 2025年日本国際博覧会『未来社会ショーケース事業出展』「スマートモビリティ万博」「デジタル万博」「グリーン万博」の協賛者が決定

公益社団法人2025年日本国際博覧会協会は、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)における「未来社会ショーケース事業出展」のうち、「スマートモビリティ万博」「デジタル万博」「グリーン万博」について、協賛者が決まりましたので、下記のとおりお知らせします。
「未来社会ショーケース事業出展」の各事業については、引き続き多数の企業・団体と協議中であり、新たな協賛企業・団体については、順次発表する予定です。

事業名及び協賛者

【スマートモビリティ万博】
・会場アクセス船
 岩谷産業株式会社(大阪府大阪市・東京都港区 代表取締役 社長執行役員 間島 寬)

【デジタル万博】
・オールフォトニクス・ネットワーク
 日本電信電話株式会社(東京都千代田区 代表取締役社長 島田 明)
・無線LAN環境・ローミング基盤
 シスコシステムズ合同会社(東京都港区 代表執行役員社長 中川 いち朗)
・EXPO VISION
 長田広告株式会社(愛知県津島市 代表取締役社長 髙林 勝治)

【グリーン万博】
・DAC
 公益財団法人地球環境産業技術研究機構(京都府木津川市 理事長 山地 憲治)
・CO₂回収装置
 エア・ウォーター株式会社(大阪市中央区 代表取締役社長 松林 良祐)
・メタネーション
 大阪ガス株式会社(大阪市中央区 代表取締役社長 藤原 正隆)
・次世代太陽電池
 積水化学工業株式会社(大阪府大阪市 代表取締役社長 加藤 敬太)
・エネルギーマネジメントシステム
 株式会社きんでん※(大阪府大阪市 取締役社長 上坂 隆勇)
 ※2023年5月25日に「未来社会ショーケース事業出展」の協賛者として発表済みです。
 株式会社Mutron(東京都世田谷区 代表取締役社長 春口 公洋)
・水素サプライチェーンモデル
 NTTアノードエナジー株式会社(東京都港区 代表取締役社長 岸本 照之)
 パナソニック ホールディングス株式会社(大阪府門真市 代表取締役 社長執行役員 楠見 雄規)
・静けさの森(樹木提供)
 公益財団法人黒田緑化事業団(大阪府大阪市 理事長 黒田 耕司)

事業内容        

・会場アクセス船【スマートモビリティ万博】
(岩谷産業株式会社)
水素と電気のハイブリッドで航行する水素燃料電池船が、海を通じて万博会場にお越しになる来場者に、よりスマートで、よりクリーンな移動手段を提供します。岩谷産業株式会社では、2019年より水素燃料電池船の開発に着手しました。2021年度には同事業が国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業として採択され、関西電力株式会社や国立大学法人東京海洋大学、株式会社名村造船所、株式会社日本政策投資銀行、大阪水上バス株式会社などの協力のもと、水素燃料電池船の開発を進めてきました。本万博では本船を「動くパビリオン」と位置付け、会場までの移動を特別な体験に変えるとともに、水素エネルギーの魅力を世界に発信する拠点となることを目指します。

・オールフォトニクス・ネットワーク【デジタル万博】
(日本電信電話株式会社)
低消費電力、高品質・大容量、低遅延伝送を兼ね備えたNTTのIOWNオールフォトニクス・ネットワークを用い、夢洲会場内のパビリオン・催事施設等の主要施設間を接続することで、会場内の様々なコンテンツやイベントの共有、距離を感じることのない一体感・没入感のある体験が可能な実証環境を提供します。NTTグループがこれまで培ってきた経験と技術力で通信サービスをさらに進化させ、未来社会の体験を万博で実現します。

・無線LAN環境・ローミング基盤【デジタル万博】
(シスコシステムズ合同会社)
「無線LAN環境・ローミング基盤」は、万博会場内の主要施設で利用できるローミング基盤(OpenRoaming)に対応した無線LAN環境(Wi-Fi)を、シスコシステムズ社製のアクセスポイントおよびコントローラにより実現します。OpenRoamingは、認証・暗号化された安全でプライベートなゲストアクセスが可能で、一度認証すれば異なるSSIDでもスムーズかつ安全にWi-Fiが利用できる仕組みです。シスコシステムズのノウハウと技術を生かし、万博で来場者が安全かつ利便性の高い通信ができる環境を実現します。

・EXPO VISION【デジタル万博】
(長田広告株式会社)
世界の最先端の英知が結集する万博において、「EXPO VISION」を通じて、次世代を担う若きクリエイターのメッセージや、様々なイノベーションを日本から世界へとつなぎます。「EXPO VISION」には求心力と発信力があります。未来へ目を向け、世界に誇るデジタルコンテンツ文化発信の場を提供することで、様々な気づき、出会い、イノベーションのきっかけとなり、ひいては世界中の万博参加者の幸せにつながるよう、未来のエンターテイメントの実現を目指します。

・DAC【グリーン万博】
(公益財団法人地球環境産業技術研究機構)
地球温暖化の最大原因とされる大気中の二酸化炭素を、万博会場内で直接回収し貯留する事業です。大気中の二酸化炭素を直接回収することにより、二酸化炭素の排出源にかかわらず、貯留地の近傍で二酸化炭素の回収が行えるようになります。また大気中から回収した二酸化炭素を地中へ貯留することで、ネガティブエミッションを達成することができ、地球温暖化防止に大きく貢献することが期待されています。なお、本事業で実施するDAC※技術開発はムーンショット型研究開発制度にもとづき、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業として実施しています。
※DAC(Direct Air Capture)とは、空気中に存在する低濃度のCO₂を分離・回収する技術。

・CO₂回収装置【グリーン万博】
(エア・ウォーター株式会社)
会場内に設置されている熱供給施設で排出される二酸化炭素を回収し、回収した二酸化炭素をドライアイスの製造等に利用する実証事業です。一般工場の燃焼排ガスをはじめとする低純度の二酸化炭素を効率よく分離回収することで、二酸化炭素回収・利用の普及を促進し、地球温暖化防止に大きく貢献することが期待されます。なお、本事業は国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金の補助事業として実施するものです。

・メタネーション【グリーン万博】
(大阪ガス株式会社)
会場内で発生する生ごみ由来のバイオガス中の二酸化炭素や、会場内のDACCSやCO₂回収装置で回収した二酸化炭素と、再エネ由来の水素から、都市ガスの主成分であるメタンを合成する実証事業です。合成メタンを天然ガスの代替とすることで二酸化炭素排出量の削減に貢献するとともに、既存インフラをそのまま活用可能なため、早期の社会実装が見込まれます。なお、本事業は環境省の既存のインフラを活用した水素供給低コスト化に向けたモデル構築・実証事業として実施するものです。

・次世代太陽電池【グリーン万博】
(積水化学工業株式会社)
会場内に次世代の太陽電池であるフィルム型ペロブスカイト太陽電池を設置し、当該エリアの照明用の電力として活用する実証事業です。フィルム型ペロブスカイト太陽電池は軽量で柔軟という特徴を持ち、耐荷重の小さい屋根、建物の外壁や曲面等、従来型の太陽電池の設置が困難だった場所への設置が可能になり、再生可能エネルギーの普及拡大およびカーボンニュートラルの実現に大きく貢献することが期待されます。

・エネルギーマネジメントシステム【グリーン万博】
(株式会社きんでん、株式会社Mutron)
万博会場内の各パビリオン等施設において、会場内の温湿度、人流および各種センサから得られるデータを用い、AIを活用して空調等を高度に制御することで、快適性と省エネルギー性を両立したエネルギーマネジメントを行う実証事業です。得られた快適性評価値を可視化して提供することにより、来場者満足度の向上を目指していきます。

・水素サプライチェーンモデル【グリーン万博】
(NTTアノードエナジー株式会社、パナソニック ホールディングス株式会社)
持続可能な社会の実現に向けて、将来のクリーンなエネルギー源として水素の活用が期待されています。NTTパビリオンではオンサイトで再生可能エネルギー由来の「グリーン水素」を生成し【つくる・ためる】、地中通信用管路を活用したパイプライン輸送によりパナソニックグループパビリオンへ供給します【はこぶ】。そして、両パビリオンでこのグリーン水素を基に純水素型燃料電池で発電した電力を利用します【つかう】。NTTグループおよびパナソニックグループからの協賛により、万博会場におけるオンサイト水素サプライチェーンの構築を通じ、再生可能エネルギーの普及を促進し、脱炭素社会の実現に貢献していきます。

・静けさの森(樹木提供)【グリーン万博】
(公益財団法人黒田緑化事業団)
世界各国の最新技術・文化伝統が集結し、世界中の人の期待感と賑わいにあふれる万博会場とは対照的な「静けさの森」を、会場の中心となる部分に計画しています。この「静けさの森」は樹木や草花などの「いのち」を迎え入れ、万博のテーマを体現する空間となります。「静けさの森」のコンセプトに共鳴いただいた、大阪府下で緑化事業を行っている公益財団法人黒田緑化事業団に「静けさの森」のシンボルとなるような樹木の選定、会場への植樹の協賛をいただきます。来場者に快適な憩いの場を提供するとともに、自然とひとが共生する象徴的な空間となり、環境に配慮した未来像を提示します。

(ご参考)未来社会ショーケース事業について

未来社会ショーケース事業は、大阪・関西万博のテーマである「いのち輝く未来社会」を支える技術・サービスを、2025年以降の未来を感じさせる「実証」と2025年の万博にふさわしい「実装」の形で、「未来社会の実験場」となる万博会場の整備、運営、展示、催事などに活用し、国内外の幅広い参加者や来場者に、体験として提供する事業群の総称です。