プレスリリース

2024.04.11 シグネチャーパビリオン(河瀨直美プロデューサー)の名称変更について

 2025 年日本国際博覧会(大阪・関西万博)にて、河瀨直美テーマ事業プロデューサーが手がけるシグネチャーパビリオン「いのちのあかし」(テーマ:いのちを守る)は、2024年4月、名称を「Dialogue Theater – いのちのあかし -」英語表記「Dialogue Theater – sign of life -」に変更いたします。ユネスコの後援も決定した「対話」がテーマのパビリオンには奈良と京都の2つの廃校(奈良県十津川村旧折立中学校・京都府福知山市旧細見小学校中出分校)の校舎が活用されます。

「対話」をテーマにしたパビリオン

 本パビリオンのコンセプトは、「毎日が、人類史上はじめての対話」です。対話を通じて人種、宗教、文化など互いの違いなどに触れ、「わたしの中のあなた、あなたの中のわたし」に出会う場、他者との対話により「分断」を乗り越えることを目指します。その場ではじめて出会う、時には国籍や人種、文化が異なるお互いに全く知らない人同士の対話が184日間の会期中に約1840回(※1日10回計算)展開されます。

 パビリオンを訪れる人は、初めて出会う見知らぬ者同士がスクリーン越しに対話するのを目撃します。対話を行う「話者」は世界中から参加予定で、日本国内では一般募集も予定しています。会期中の対話はアーカイブされ、万博の会期終了後もさまざまな活用、展開、未来への提言となります。

 当初の名称は「いのちのあかし」と日本語表記のみでしたが、国内外のより多くの方々へのわかりやすさと認知向上に配慮し「Dialogue Theater – いのちのあかし -」英語表記「Dialogue Theater – sign of life -」と名称を変更いたします。「sign of life」 には「生命の兆し、生きているしるし」すなわち「いのちのあかし」の意味を込めています。

メインビジュアルについて

 「対話」を通じて市井の人たちの内面にスポットライトを当てるというコンセプトや、朽ちかけていた廃校にもう一度光をあて、パビリオンに生まれ変わらせる循環型の建築など、「Dialogue Theater – いのちのあかし -」は「ひとつひとつの命に光を当てる場所」になります。よって本パビリオンでは、「対話」「光」「注目」「希望」の象徴である“吹き出し”と“スポットライト”から成るアイコンをメインビジュアルとします。

                © Naomi Kawase / SUO, All Rights Reserved.

ユネスコも後援、対話を通じた平和への協働

本パビリオンの ”世代間の交流の場としても開かれた取り組み” ”文化は「平和」「共感」を育む基盤である” という点に共感いただき、国際機関であるユネスコの後援が決定しました。
※国際連合教育科学文化機関、United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization U.N.E.S.C.O.

詳細プレスリリース:https://www.expo2025.or.jp/news/news-20240312-06/

ご参考

▽河瀨直美 プロフィール

                    ©︎LESLIE KEE

生まれ育った古都奈良を拠点に映画を創り続ける映画作家。一貫した「リアリティ」の追求はドキュメンタリー、フィクションの域を越え、世界各国の映画祭で受賞多数。カンヌ国際映画祭では『萌の朱雀(97)』が史上最年少で「カメラ・ドール」、『殯の森(07)』は「グランプリ」を受賞。2010 年「なら国際映画祭」を旗揚げ。2020 東京オリンピックの公式記録映画総監督。2021 年よりユネスコ親善大使。2022年にはフランス芸術文化勲章オフィシエを仏政府より授与される。2025年大阪・関西万博テーマ事業プロデューサー、兼シニアアドバイザー。代表作に『2つ目の窓』『あん』『光』『朝が来る』など。映画監督の他、CM演出、ラジオDJ、エッセイ執筆、商品プロデュース等多岐に渡る表現活動を続けている。プライベートでは野菜やお米を作る一児の母。

▽クリエイターチーム
計画統括ディレクター:杉山央 (新領域 株式会社)
展示・バーチャルコンテンツプランナー:佐藤哲也(ソニーマーケティング 株式会社)
建築・設計     :周防貴之(株式会社 SUO 一級建築士事務所)
植栽・環境デザイン :齊藤太一(株式会社 DAISHIZEN)