世界のパビリオンめぐり|ブラジルパビリオン:生命とリズム、色彩の旅へ

連日大勢の来場者でにぎわうブラジルパビリオン

15分でめぐるアートと自然、そしてブラジルの魂

ブラジルパビリオンでは、アート・自然・文化が融合する15分間の没入体験があなたを待っています。

まず足を踏み入れるのは暗い空間。そこには、謎めいた文字で覆われた不思議な人影のような形がいくつも並び、天井からは植物のようなオブジェが垂れ下がり、まるで熱帯雨林の木々に覆われているかのような雰囲気。やがて、ひとすじの光が満月となって空間を照らし出すと、影のような姿に命が宿り、人々が抱き合う姿やカピバラ、魚など多様な生命が現れます。
鼓動や風、動物の鳴き声とともに彼らは詩的に脈動し、生と死の循環、そして自然との共生の大切さを象徴します。壁一面を覆うのは膨らませたビニール袋――これはプラスチック汚染への警鐘でもあります。

燃える太陽が人々や地球の「繁栄」を表現 ※展示の内容は一部変わっています

続いて進むと、目の前に広がるのはきらびやかなアートギャラリー。金色に輝く壁やカラフルなアート作品、陽気なサンバのリズムが、まるでカーニバルのような高揚感に包んでくれます。

ここでは、来場者自身も先住民風のフェイスペイントが体験できるほか、タイミングがよければ、ブラジルの伝統衣装「パランゴレ」と日本の「羽衣(はごろも)」を融合させた色鮮やかな“パランゴロモス”を身につけ、自由に自己表現を楽しめます。運よくこれらの美しい衣装を持ち帰ることができるかも!? ブラジルの創造性とおもてなしの心を感じられる、楽しい思い出になることでしょう。

鮮やかなアートとおそろいの「パランゴロモス」をまとって記念撮影

自由に描ける先住民風のアートを楽しもう

鏡の壁には、よくみるとメッセージが

「行動するために」――ビジュアルとメッセージで訴える、ブラジルパビリオンからの問いかけ

再び最初の部屋に戻ると、今度は燃えるような太陽の光と迫力あるレーザーで一変。高まる熱気の中、突然光が弱まり、にぎやかだった人影は静かに崩れ落ちます。
この印象的なフィナーレは、太陽と自然が生命を支える存在であることを強烈に訴えかけます。

誕生・繁栄・そして、滅亡。生命の循環を感じられるパビリオンです

体験はパビリオンを出た後も続きます。

正面にはフードトラックがあり、モンテ・アレグレ産の新鮮なコーヒーを味わえます。
粉や豆の販売もあり、コーヒー好きへのおみやげにぴったり。カフェインが苦手な方には、アサイーやパッションフルーツ、グアバなど、トロピカルなフルーツジュースもおすすめです。


この没入感あふれるパビリオンは、環境との共生と文化の多様性という力強いメッセージを伝えてくれます。きっと忘れられない体験になるはずです――お見逃しなく!