2021.03.01
会議
第2回未来社会における環境エネルギー検討委員会を開催

公益社団法人2025年日本国際博覧会協会は、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)で発信する未来社会における環境エネルギーの姿や、本万博において実証・実装を進める技術分野を検討するため、「未来社会における環境エネルギー検討委員会」を設置しました。

2月10日に開催した第2回検討委員会では、引き続き委員の皆様から大阪・関西万博で実証・実装すべき環境エネルギー分野における技術の方向性やそうした技術を評価する基準などについて、幅広いご意見をいただきました。

また、カーボンニュートラル実現に向けた検討を進めるため、会場全体のエネルギーフロー図などを作成することについて、事務局から委員の皆様へ報告を行いました。

加えて、カーボンニュートラルに資する個別技術として、CO2直接回収技術(DAC)*、バーチャルパワープラント(VPP)**、エネルギーマネジメントシステム、ワイヤレス給電などについて、関連企業・団体からの説明を踏まえ議論を行いました。

今後も引き続き、2025年より先の未来を感じさせる次世代技術の実証、2025年の万博にふさわしい先端技術の実装の実現を目指して検討を進めていきます。

* CO2直接回収技術(DAC:Direct Air Capture)とは、大気中のCO2を直接回収する技術のこと。
**バーチャルパワープラント(VPP:Virtual Power Plant)とは、複数の小規模な発電所や電力の需要抑制システムを一つの発電所のようにまとめて制御を行うこと。

日時

2021年2月10日(水)9:00~11:00

場所

公益社団法人2025年日本国際博覧会協会 道修町オフィス(大阪市中央区道修町3-4-10)及びオンライン会議

出席委員(座長以下、五十音順・敬称略) 

座長  下田 吉之 (しもだ よしゆき) 大阪大学大学院工学研究科環境エネルギー工学専攻教授
委員  秋元 圭吾 (あきもと けいご) 公益財団法人地球環境産業技術研究機構 システム研究グループ グループリーダー・主席研究員
委員  岩船 由美子(いわふね ゆみこ) 東京大学生産技術研究所特任教授
委員  竹内 純子 (たけうち すみこ)  U3イノベーションズ合同会社代表

内容   

■委員から示された主なご意見

  1. 技術導入の実績があるということは一般化した技術になりつつあるということでもあるので、先進性とのバランスをどう取るか。具体的な事例毎にどこまで実績を求めるのか、逆にどこまで先進性を求めるのかというのは悩ましい。
  2. 2025年の大阪・関西万博開催時には完成していなくても、2050年にカーボンニュートラルを実現することを目指すために必要な技術であると説明するために、会場内のエネルギー収支及びCO2収支を検討することは非常に重要である。エネルギーを消費してCO2を除去するものなどもあり、そうした点も考慮して検討すべきではないか。
  3. 会場の広さに制約があるので、設備に必要な面積の規模感や、会場内のエネルギー収支、CO2収支が見合うものになるのか、カーボンニュートラルが実現できるのか、概算でもいいので試算を行う必要があるのではないか。
  4. 何をどのように見せていくのかをよく考える必要があると思う。イメージの良いものだけを見せて、「わかった気」になるようなものではいけない。会場内の電力は再生可能エネルギーで賄うとしたときに、再生可能エネルギーが供給できない時間帯はどうするのか、調整はだれがどのようにやっているのかというところまで見せないと、「できるのにやらない」という誤解を生んでしまうことになる。その誤解を埋めるためには労力を要するが、課題やコストも含めて見せる必要がある。
  5. 日本の再生可能エネルギーに関して、欧州と同じようには洋上風力の発電コストは下がらず、中国やカリフォルニアのように太陽電池を大量に導入しても発電コストは安くならない。この現状に悩んでいる日本が、二次エネルギーをどうするか、安い低炭素電源をどうするかといったときに、原子力なしに将来のエネルギーを語ることはできるのかと思う。イメージの良いものだけを見せて「わかった気」にさせるのが万博ではなく、しんどさやつらさ、難しさをわかってもらう人を増やすことが必要なのではないか。本当にエネルギーのあり方を変えていくというときに、イメージの良いものだけを見て理解した人は、「こうならないのはやる気がないからだ」とか、「技術はあるのに抵抗勢力がいるからだ」といった理解をしてしまう。そのようにならないために、きちんと課題も見せていかないと分断を煽るだけになってしまう。
  6. 〔CO2直接回収技術(DAC)について〕愛・地球博ではCO2回収は行っていないと思うが、会場内のエネルギー消費量などのデータはあるはずなので、大阪・関西万博ではそれをもとにCO2回収にかかるエネルギー量とそのエネルギー量が会場内全体のエネルギー消費に対して占める割合などの検討を行うことも重要ではないか。
  7. 需要側が「変わった」と感じられるということが国民にとっては重要だと思う。前回のこの委員会でも申し上げたが、政府のグリーンイノベーション戦略などでも、大体が、供給側の議論になってしまうことが多い。何でできた電気か、何で料理された料理であるかということに関心がある方は、ある意味、意識が高い方々で、もともとそこに関心がある方々。何で料理されたかよりも、美味しいか美味しくないかが重要で、電気が点いているか点いていないかが重要というのが一般的な感覚。そうした観点からも消費者の利便性がとても上がる、ということを見せていく必要がある。
  8. 愛・地球博のときから比べると、自動運転を始め、モビリティに大きな技術進展があるので、エネルギーとどのように組み合わせて考えるかを検討する必要があるのではないか。

参考

「未来社会における環境エネルギー検討委員会設置及び開催要綱」(2020年12月14日時点)

関連リンク

(プレスリリース)「未来社会における環境エネルギー検討委員会」を設置

この記事をシェアする

PAGE TOP